大野建築設計事務所

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井波屋仏壇店(国登録有形文化財)

1階平面図

2階平面図

立面図(正面)

断面図

矩形図(手描きしたものです)


修理前
雨漏りなどにより1階陸屋根部分や正面の3本の石柱や外壁のモザイクタイルは経年により傷みが目立っている。
修理後
軒裏、軒先を黒漆喰に復原したほか、老朽化の著しかった正面向って左側の石柱の取り替え、モザイクタイルの部分的修復などを行い、日本の伝統的建築法に西洋建築の魅力ある意匠を取り入れた和洋折衷の造りを復原している。
既設瓦めくり
屋根の箱棟解体
箱棟のレンガ積み
2階ベランダの解体
工事中の全景
左官下塗り
石柱の台座部分を補修
壁面のモザイクタイルは部分補修し既製品のタイルを数ミリカットし、張り付けました
窓の装飾レリーフ(鋳物製)
石積み(島根県産の福光石)
窓の装飾レリーフ(鋳物)を取り外し、塗装を施す
計器箱のデザインは2階窓格子に合せる
彫刻を施した石柱(島根県産の福光石)を入換え
釉薬レンガと素焼きレンガを斜め積みした箱棟
内観
店内にはアールヌーボー様式の鋳物製高欄が付いている回廊がめぐらせてあります。
1階平面図
2階平面図
正面図
断面図

この建物は、明治35年に建てられた。東京の銀座に同じ建築様式の建物があり、地元の宮大工が真似て建てたと伝えられている。建物の特徴としては、正面1階が石積みの洋式、後ろが土蔵造りの和式で和洋折衷の建築様式になっている。
内部は高い天井の吹き抜けになっており、2階部分にアールヌーボー様式の鋳物製高欄がつく回廊がめぐらせてある。
また正面1階には彫刻を施した笏谷石が3本建っており、その上部には鋳物製の唐草模様のアーチが2つ取り付けられている。
屋根の棟は、釉薬レンガに素焼きレンガを斜め積みした箱棟になっており、特異な意匠を持っている。

竣工年:2001年
施工:水上建設株式会社
(国登録有形文化財)
2003年建築資料研究社「住宅建築」掲載


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